21/06/02 忘れないように書いておく

気づけば2021年も半分が終わってしまった。

書き留めておこうと思ったことの1%も文字にすることができていない。

できていないということは文字通り、この世にわたしが書いた文章が存在していないということで、「本当はあるはずだった散文や日々の備忘録」はわたしの記憶からもこぼれ落ちて本当の意味で誰も知らない出来事へと成り下がっていく。

母親が骨を折って3週間、腰の手術日を待つばかりだった弟が自損事故を起こして実家の車を廃車にした。
幸い事故での怪我は何もなかったものの、直後に来た電話の声は弱々しくずいぶんショックを受けていてすごくかわいそうだった。ただでさえはじめての手術前で調子も崩していただろうに。

有給をとって母と共に弟が入院している病院まで向かう。久々に歩いた地元の繁華街は閉店した店もちらほらあってわたしの記憶とは若干異なっている。

指定された待ち合い場所までいくと、はきはきした看護師さんとタンカに乗せられた弟がやってきた。どうみても病人の弟に向かって母が、「いい先生だから大丈夫、すぐ終わるからね」と声をかけている。そんな言葉に頷きつつ、よろしくお願いしますと看護師さんに話しかけてしまうわたし。軽い手術だとは何度も聞いていたけれど状況に飲まれていることが自分でもわかった。

母と一緒に病院の近くのロイヤルホストで手術が終わるのを待つ。

ロイヤルホストのパフェはめちゃくちゃにおいしくて2人とも大満足だった。Twitterでみてずっと行ってみたかったから期待値も高かったんだけどもうめちゃくちゃにおいしかった。また食べたい。

隣の席には母くらいの歳の女性と高齢の女性が楽しげに笑いながらランチを食べていて、彼女らが帰ったあと「きっと親子だよね、なんかいいね」と母がにこにこしながらわたしに話かけてきたのがなんだか強く記憶に残った。
わたしがいない家での出来事が母の口から語られる間、さっきと同じ笑顔のままで「まちなみちゃんがいないとつまんないよ」と何度もこぼしていた。

去年は母の手術があった。たまたま受けた健康診断で異常が見つかり、大事に至る前にということで丸っと子宮をとったのだ。
それが理由なのか汗がいきなりでたり止まったりするそうで、歳をとると何するにも一苦労だとギブスで固めた腕をふりふりしながら母はまた笑顔で語るのだった。

手術は無事に終わってこれまたはきはきとしたお医者さんからリハビリの日程と手術内容を聞く。弟はどうにも足が痛むらしくずっとつらそうだった。明日には薬も効いて徐々に立ち上がれるようにはなるらしい。

へとへとで帰ってきた私たちのために父が晩ごはんを用意してくれていた。準備が早い父は既に次の車の宛も用意しているらしく来週にはヤフオクで競り落とした父お気に入りの車が家に届くらしい。

あっという間に過ぎる日々の最中にいる。わが家始まって依頼の不幸に見舞われているけれどなんとか来月には全部うまい方向に向かうことを心のそこから祈っている。