おしまいが続く午後
今年はずいぶんと行動した年だったように思う。
歯列矯正を始めた。
新卒から勤めていた会社を辞めた。
気になる展示や映画は一人でも行くようになった。
まわりの人からしたら当たり前のことでも、
私からしたら、大きな進歩のある一年だった。
徐々に並んでいく歯並びに、月日の経過を感じる。
こんなに医療が進歩した現代で、ゴムと針金で歯を縛り付けることが標準的な治療だなんて。
可笑しくて笑ってしまいそうになる。
人の体を変えることはとても難しいことなんだろう。
通ってる歯医者の先生に、
「歯並びを直すなら若ければ若いほどいいよ」
と至極当たり前のことを言われたことを思い出す。
そうですよね、こんなことはできるだけ若いときに終わらせておくものですよね。
大学時代の友人は、この年越しを彼氏の実家で過ごしているそうだ。
私は大掃除もせず、実家のこたつに足をうずめて紅白歌合戦を見ている。
私がやっていることは全て、もう戻れない人生の送り直しと悪あがきです。